光善寺の早太朗伝説
長野県駒ヶ根市にある光善寺。ここには、早太朗という伝説の犬がまつられています。
霊犬早太朗
今からおよそ700年ほど前、光善寺に早太朗というたいへん強い山犬が飼われていました。
その頃、遠州府中(静岡県磐田市)見付天神社では、田畑が荒らされないようにと、毎年祭りの日に白羽の矢が立てられた家の娘を生け贄として神様に捧げる人身御供という悲しい習わしがありました。
ある年、村を通りかかった旅の僧は、神様がそんな悪いことをするはずがないと、その正体をみとどけることにしました。
祭りの夜に様子をうかがっていると、大きな怪物が現れ「今宵、この場に居るまいな。早太朗は居るまいな。信州信濃の早太朗。早太朗には知られるな」などと言いながら、娘をさらっていきました。
僧は、すぐさま信州へ向かい、ようやく光善寺の早太朗を探し当て、早太朗と一緒に急いで見付村へと帰りました。
次の祭りの日には、早太朗が娘の代わりとなって戦い、それまで村人を苦しめていた怪物を退治しました。早太朗は、化け物との戦いで傷を負いましたが、光善寺までなんとか帰り着くと、和尚さんに怪物退治を知らせるかのように一声高く吠えて、息をひきとってしまいました。
…こんなお話が伝説となって、今でも語り継がれています。実は、駒ヶ根市に主人の実家があるため、帰省した際に光善寺にも立ち寄るのですが、偶然にもアニメ「ゆるキャン」の舞台になり、家族で盛り上がっていたのでした。女子高生が、ゆったりとキャンプを楽しむアニメで、テーマソングの「ふゆびより」も大好き。思わずキャンプがしたくなります。
そんなこんなで…
先日久しぶりに行ってきました。
光善寺
参道には、どっしりとした立派な杉が立ち並びます。まるでこの場所を守っているかのよう。石垣の中には光苔があることでも有名。
そのまま進むと…
三門へ。
さらにまっすぐ行くと…
階段があり、奥が本堂。左に行くと、早太朗のお墓があります。そして…
三重塔と早太朗の石像。
なんと、この三重塔の建築には、当時大工さんだった主人の祖父も携わったのだとか。他界されて30年以上になるのですが、現在80代になった祖母が、今でも会うたびに「お祖父さんは背が誰よりも高くて(180㎝以上)、目鼻立ちがはっきりして…」と嬉しそうに話してくれるんです。わたしはお会いしたことはないけれど、きっと素敵な方だったんだろうな。
場所:〒399-4117 長野県駒ヶ根市赤穂29
境内の地図はこちら↓(光前寺HPより引用)
おみくじ
そうそう。「ゆるキャン」に出てきた早太朗のおみくじをやりたくて、たくさんの中からそれぞれ気になるお顔の早太朗を息子達が選んだのだけれど…
(陶器でできた早太朗。
この中におみくじが入っている)
どちらも大吉でした。
わんわん♪^^