青いしっぽのトカゲとさざえ堂
頭の中で森山直太朗の
「夏の終わり」が流れている。
朝5時に起きたときには
もうすでにセミが鳴いていた。
その声が
どこか寂しげに聞こえたのは
いつもより 少しだけ
涼しく感じたせいだろうか。
前回の記事で
猫が働く駅の話をしたのだけれど
そのすぐ近くに
白虎隊が眠る山として知られる
飯盛山がある。
彼らの墓石には
15~17歳の少年達のものもあり
同じ年頃の息子を持つ親として
当時のことを思うと
本当に胸が締め付けられる。
さて 今日はそんな飯盛山にある
六角形の“さざえ堂”
という建物の話。
ご存じの方も
いらっしゃるだろうか。
さざえ堂は 昇降別々の
螺旋形通路になっていて
階段がなく
一方通行で上下する珍しい構造。
国の重要文化財になっていて
日本唯一 世界にも例のない
名建築とされているそうで…。
昔 飯盛山には来たことが
あったのだけれど
このさざえ堂のことは
全く記憶になかった。
通常3階造りの堂内を
ぐるぐる回って
上っていくところから
さざえ堂と称されたとのこと。
見た目からも納得の建物。
寛政8年(1796)にできたもので
北斎や広重の錦絵にも
名所として描かれたという。
(赤い鳥居に木々の緑が鮮やか)
同じ飯盛山にあるのに
わたしが無知なだけなのか
あまりにも白虎隊が有名なのか
よくわからないのだけれど
こんな形状の建物は
見たことがなく
今回 初めて中へ入ってみて
とても斬新に感じた。
(大昔のものなのにスゴい!)
スロープというと
階段よりもなだらかな
イメージかもしれないが
けっこう急な角度の
螺旋状スロープなので
お年寄りや小さなお子さんなどは
無理なさらない方がいい。
さざえ堂へ向かう途中
青いしっぽのトカゲに出会った。
名前はわからない。
まるで「ようこそ」と
こちらにあいさつ
してくれているかのようだった。
そうそう
“青い”といえば
飯盛山でこんなものを飲んだ。
タピオカ入りドリンク。
ここは 古いものと新しいものが
うまく共存しているらしい。